マニフェストの重要性について

産業廃棄物の処理を委託する場合は、マニフェストを使用することが法律で義務づけられています。ここでは法人の不用品回収に伴うマニフェストの重要性について説明いたします。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)がなぜ必要なのか

排出される事業者が、処分業者に委託した廃棄物の処理の流れを把握し、不法投棄の防止など、適切な処理をした事が不明確にならないようにするためです。
マニフェスト制度は1990年度より厚生省の指導により始まりました。 そして1997年度廃棄物処理法の改正によって産業廃棄物のマニフェスト制度が義務付けられ、1998年12月より施行されています。 ※事業にかかわる廃棄物が対象になります。個人は対象になりません。

企業の事業活動に伴って捨てられる不用品は、「産業廃棄物」と呼ばれ、運搬や処分を他業者に委託する際にはマニフェストの交付が義務付けられています。

これにより、「委託した廃棄物の処理が、今どこまで進んでいるのか」がわかるようになり、「間違いなく適正に処理が行われた」ことの証明にもなります。
また、マニフェストには「紙マニフェスト」とPC上の「電子マニフェスト」の2種類があり、現在は主に紙マニフェストが用いられています。紙マニフェストでは、各委託業者が排出事業者に伝票を送り返すことで、 処理完了を報告する形になります。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)紙面について

マニフェスト伝票は複写式7枚綴りのものを用います。

1.廃棄物を排出した事業者は必要事項を記入の上、手元にA票を残し、B1、B2、C1、C2、D、E票は収集・運搬業者に渡す。

2.収集・運搬業者は廃棄物を処分業者に引き渡すとき、C1、C2、D、E票を渡す。B1は手元に残し、B2を運搬終了後10日以内に排出事業者に返送。

3.処分業者は、中間処理終了後10日以内に排出事業者にD票を、収集・運搬業者にC2票を返送する。自社で最終処分まで終わればE票も排出事業者に返送する。

4.処分業者が中間処理したものを更に最終処分業者に委託する場合、中間処理業者が排出事業者として新たなマニフェスト伝票を発行して最終処分業者に処理を委託し、その最終処分の伝票(新E票)の返送を待ち、それが戻ってきた時点でもとのE票をもとの排出事業者に返送する。

5.排出事業者は、A、B2、D、E票がそろうことで処分の終了を確認できる。

6.マニフェスト交付日から90日以内にB2、D票、180日以内にE票が返送されない場合、排出事業者は委託した廃棄物の状況を把握し、適切な措置を講じ、都道府県知事等に報告する義務がある。

A/C…保管票
B…運搬終了票
D…処分終了票
E…最終処分終了票

産業廃棄物管理票(マニフェスト)運用までの流れ

産業廃棄物管理票(マニフェスト)での処理を行う場合事前にお客様と「廃棄物委託契約書」を取り交わします。



マニフェスト運用の流れ

契約
「廃棄物委託契約書」に基づき委託契約を結びます。
回収
お客様から回収の指示を頂いて、「収集・運搬」を行います。
搬入
回収した廃棄物を「中間処理場」へ搬入します。
処分
最終処分場で最終処分を行います。
伝票送付
最終処理後、最終処分場よりお客様へマニフェスト伝票郵送します。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付しなかった場合は

マニフェストは、「廃棄物処理法」という法律でその交付が義務付けられています。
処理を委託した際に、マニフェストを交付しなかった場合、廃棄物処理法違反で罰せられます。そのため、処理を委託する際には、必ず交付するものとなります。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第二十五条にて定められております。



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